災害時対応の今や必需品!!ポータブル電源の進化

新しいポータブル電源は、どこが優れている?
モバイルバッテリー、ポータブル電源からの事故が増加
近年、リチウムイオン電池を備えたポータブル電源やモバイルバッテリーの発火・発煙事故が相次いで報告されています。ドローンでの現場撮影でポータブル電源を常用する私たちにとって、機材・人・現場の安全確保は最優先です。
今回は、ここ数年の事故件数の傾向、原因の要点、そして10月に入って報道された大規模リコールなどもお伝えし、現場で使う際の実践的な安全対策と購入のチェックポイントをお伝えします。

Anker社のモバイルバッテリーのリコール
グローバルメーカーである Anker は、過去1〜2年の間に複数バッチのモバイルバッテリー(PowerCore 系など)について自主回収/リコールを発表しています。報道では「100万台超」の回収規模に至った**火災・発火・爆発の事例が複数(報告例:19件前後)**あったことが示されています。リコール対象製品を所持している場合は、メーカーの案内に従って使用停止・回収手続き等を行ってください。
このように大手メーカーでも回収に至る事例があることは、「どんなメーカーだから絶対に安全」という安心が成り立たない現状を示しています。
なぜ事故が起きるのか(主要な要因:モバイルバッテリー、ポータブル電源)
-
設計・製造不良
:セルの不良、保護回路(BMS)の設計欠陥、組立不良などで過充電・短絡が起きやすくなる。 -
過熱/高温環境での使用
:高温下での保管・充電は内部劣化を促し、発熱・熱暴走のリスクを高める。 -
外部ダメージ(衝撃・穿刺)
:落下や圧迫でセル内部が損傷するとショートや発火に至り得る。 -
不適切な充電器・ケーブルの併用
:規格外(非純正・劣化)ケーブルやチャージャーを使うと過電流・過電圧がかかる場合がある。 -
廃棄・処分の失敗
:破損した製品を通常ゴミ回収と一緒にしてしまい、収集車や焼却設備で火災になるケースが報告されています。
事故減少に向けての取組について
1.コンビニ・小売店でのモバイルバッテリー/充電式電池回収の動き
-
ファミリーマート 埼玉県庁店(埼玉県さいたま市)では、2025年1月15日から、モバイルバッテリー・リチウムイオン電池などを 「コンビニ等の小売店舗に回収ボックスを設置して収集する実証試験」 が始まっています。
-
自治体では「電池類回収ボックス」を公共施設や大手家電販売店店舗に設置して、モバイルバッテリー含む充電式電池を対象にしている例があります。
2.安全性に向けた製品素材、構造の開発
-
従来、ポータブル電源やモバイルバッテリーに使われてきたのは「三元系リチウム電池(NCM:ニッケル、コバルト、マンガンの一部レアメタルを使用)」が多かったのですが、最近は リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP:LiFePO4)の採用が拡大しています。理由として、安全性・耐久性・サイクル寿命(約3000回/10年以上)が優れているためです。
- また、過充電や過放電を防止するバッテリーマネージメントシステム(BMS電池保護機能)を搭載し、バッテリー寿命延長を保証した機能搭載の機種が続々と市場投入をされています。
-
さらに、最近では「半固体電池(半固体型電解質を用いた電池)」も登場しています。具体的には、あるポータブル電源では 液添加型の「半固体リン酸鉄リチウムイオン電池」 を採用し、高温環境下での安全性・長寿命化(約4500回/15年)を実証しています。
最先端素材の半固体リン酸鉄リチウムのデメリットを知ろう
従来のリチウムイオンバッテリーよりも安全性が高く、エネルギー密度も向上したと言われる半固体リン酸鉄リチウムバッテリー、良いのは分かるがデメリットも知っておく必要があります。
1.まだまだ市場へ投入されたばかりで価格が高い
2.堅牢性、耐久性に優れていると言われているが、新技術の為に長期的な十分なデータが揃っていない
3.半固体リン酸鉄リチウムバッテリーの生産技術確立は未だ浅いので、量産体制が整っていない可能性あり
まだ新しい素材のために、全てのデータが揃っていないのが現状です。
コストパフォーマンスで選ぶなら、リン酸鉄リチウムバッテリーを選べ
半固体リン酸鉄リチウムバッテリーは新素材のため、価格が高めに設定される傾向にあるため、現状では市場に多く流通している、リン酸鉄リチウムバッテリーのモデルを選ぶことをお勧めします。
現在、各メーカーにおいては、保証期間、無料回収システムなどの各種サービスを展開するメーカーもあります。
しかし、ここまでご案内したメーカーは全て中国製、台湾製が市場を席巻しています。
DABBSSON ダブソン(中国)
BougeRV ブージャーブイ(中国)
Anker アンカー(中国)
Jackery ジャクリー(米国)
BLUETTI ブルーティ(中国)
DJI ディージェーアイ(中国)

国産ポータブルリチウムバッテリーのメーカーは?
日本メーカーだから、日本規格で安心できるという方へ、実は日本はポータブル電源に関しては主要国であり、日産の電気自動車、国内バッテリーなど技術は最先端を有しています。
国内メーカーは、HONDA、ビクターJVCケンウッド、多摩電子工業、山善、エレコム、HIKARI、YOSHINOなどがありますが、今回一番気になるメーカーをご紹介します。
solarich ソラリッチ株式会社/詳しくはホームページへ
購入したポータブル電源が、約80%が毎日使用されていない現状に警鐘を鳴らし、いざという時に使い方がわからない、宝の持ち腐れ状態を防ぐために、「毎日使うポータブル電源」「毎日使ってこそ意味がある 新しいポータブル電源です」をキャッチコピーとして、「ソラリッチで節電とポイ活をしよう!」とポイントが貯まる使い方を提案している。
デザインや毎日の取り扱いも考えられたお洒落なデザインが、これまでに無い雰囲気で、安全性、耐久性も充分なリン酸鉄バッテリー採用で、毎日使える国産ポータブル電源ではないかと、今お勧めのポータブル電源です。是非皆さんチェックしてみてください。

まとめ
今回は、災害時に今や欠かせない機器となったポータブル電源。一家に一台の時代に入ったと言っても過言ではないが、毎年災害がどこかで起きている日本で、私たちはモバイルバッテリー、ポータブル電源バッテリーの正しい活用方法など、リテラシーを高めなければならなりません。そのなドローン周辺機器のお話でした。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も引き続き新製品、新素材については取り上げて行きたいと思います。




SanDiskSDカード--400x287.png)
